石木ダム付け替え道路工事 県、盛り土再開も進まず 防護柵設置に住民反発

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重機の近くに座り込む反対住民ら=11日午前9時13分、川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業に伴う県道付け替え道路の工事現場で、県は11日、反対住民らの座り込み場所での盛り土作業を約2カ月ぶりに再開した。前日に現場入り口など3カ所を防護柵でふさいでいたが、突破した住民らが重機の周りに座り込んで抗議したため、作業はほとんど進まなかった。
 付け替え道路工事は、住民らの座り込み場所付近約140メートルの区間で作業が遅れている。県は当該区間の盛り土工事に入るとして、住民らが持ち込んだいすやテーブルなどの私物の撤去を求めたが、住民側は応じず、これまでに3度工期を延長した。
 県石木ダム建設事務所によると、防護柵は10日午後4時以降、座り込みの住民らが帰った後、「安全に工事を進める目的」で設置。工期が25日に迫っており、住民らの私物に影響がない範囲で盛り土をした後、開放する方針だったという。
 11日朝、防護柵に気づいた住民が猛反発。回り道をしたり、周辺の柵を越えたりして現場に入り、重機の近くに座り込んだ。県は危険と判断。重機を撤退し、防護柵も開放した。
 7日に県河川課長が反対住民との対話の条件を確認するため、現場を訪れていた。住民の岩下和雄さん(73)は「結局、県は話し合うつもりなどないのだろう」と不信感をあらわにした。