波佐見高商業科が販売実習 陶器や菓子、地元で仕入れ

オリジナルキャラクター「まいちゃん」のTシャツを手にする生徒=波佐見町、「西の原」

 長崎県東彼波佐見町井石郷の「西の原」で12日、県立波佐見高商業科の3年生約20人が販売実習に取り組み、町内産のコメやお茶、波佐見の棚田をアピールするオリジナルTシャツなどを販売した。
 販売実習は地域と交流しながら、簿記や情報処理、マーケティングなどの授業での学びを実践に生かそうと本年度始めた。生徒は6月から町内の事業所を調べて商品の仕入れ先を開拓。事業主に商品へのこだわりを教えてもらったり、売り方のアドバイスを受けたりしながら、文化祭や町内の陶磁器イベントなどで販売実習に取り組んできた。
 この日は、人気の観光スポット「西の原」で観光客らに声を掛け、町内の陶磁器商社や菓子店、食品加工所など10社から仕入れた陶器、農産物や食品などを販売した。
 実習のためのオリジナル商品としてTシャツも制作。美術工芸科の3年生、岡村果南子さん(18)が、棚田米をモチーフに考案したキャラクター「まいちゃん」をプリントしている。1枚千円で販売し、うち100円を町に寄付。棚田保全などに役立ててもらう。
 実習の実行委員、田川楓和さん(18)は「初めは接客に苦手意識があり苦労したが、事業者の思いや商品が売れる喜びを学ぶことができた」と話した。
 「西の原」内のギャラリー「モンネ・ポルト」では13日まで美術工芸科の生徒の作品を展示している。

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