べっ甲「磨くたびに透明感」 長崎県庁で伝統の技体験 18日まで

職人(左)の指導を受けて本べっ甲のペンダントトップを磨く参加者=県庁

 「長崎市特集 尾曲がり猫&長崎鼈甲(べっこう)フェア」が17日、県庁1階で始まり、市民らが、べっ甲磨き体験などを楽しんだ。18日まで。フェアは、県物産振興協会が、県内各地の特産品を紹介しようと、2018年から月1回を目安に開催。今年は新型コロナウイルス感染拡大で3月から中断していたが、約10カ月ぶりに再開した。
 「長崎べっ甲」は同市を中心に発展し、17年に国の伝統的工芸品に指定された。フェアに登場するのは2度目。6千円相当の本べっ甲を磨く工程を2200円で体験でき、持ち帰ることができる。
 参加者は、長崎鼈甲組合連合会の職人の指導を受けながら、紙やすりや機械で本べっ甲のペンダントトップを仕上げた。同市の会社員、松田めぐみさん(40)は「磨くたびに透明感が増していって面白い」と笑顔。同連合会理事で長崎工芸の田川賢吾代表は「べっ甲は流行に流されず、磨くと輝きが復活して受け継いでいける。ぜひ良さを知ってほしい」と話した。
 会場では、べっ甲製品のほか、猫グッズなども販売されている。

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