18日に18人の感染明らかに 長崎県議や学校関係者、重症者なし 関係の長崎市立小中学校が臨時休校

 長崎市、佐世保市、長崎県は18日、計17人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県議会事務局も中村一三議員(68)=南島原市区=の感染を明らかにし、同日だけで計18人の陽性が確認された。重症者はいない。県内の感染者は計370人となった。
 18人の内訳は中村氏のほか、長崎市15人、佐世保市の20代男性1人、西彼長与町の60代1人。
 長崎市15人のうち2人は市立小学校と同中学校各1校の関係者。市教委は同日、校内消毒のため両校を臨時休校とした。21日以降は濃厚接触者らの範囲を調査した上で通常通り授業をするかどうか判断する。
 既に利用者1人の陽性が判明している「介護支援センターながさき デイサービス・ステーションやよい」(同市弥生町)関連で、80代と100歳代の女性利用者計2人の感染も新たに分かった。ほかの利用者と職員計54人は陰性。残りの利用者と職員計3人は検査結果待ちという。
 クラスター(感染者集団)が発生した市中心部の接待を伴う飲食店「フォーエックス」の客の20代学生も感染。同店関連の感染者は15人となった。このクラスターなどを受けて実施されている飲食店従業員を対象とした無料検査で60代の男女各1人の陽性も判明した。
 また中村氏の濃厚接触者として県議10人、接触者として県議12人と県職員6人を含む計24人を特定し、PCR検査を実施する。
 県議会事務局によると、中村氏は13日夜、南島原市の自宅で寒気と微熱の症状があった。14日以降は県庁へ登庁し、勉強会や県議会特別委などに出席。17日に自宅に戻り、38度台の発熱があったため病院でPCR検査。陽性反応があり、18日に県環境保健研究センター(大村市)で再検査し感染を確定。指定医療機関に入院した。
 長崎市中心部の接待を伴う飲食店でクラスターが確認された10日の翌日、中村氏は共に勉強会に参加した県議7人と同市内の居酒屋で会食。14日も勉強会後に県議4人と居酒屋で会食し、16日は民間事業者と2人で居酒屋にいたという。
 記者会見した松尾誠司事務局長は「(会食に参加した議員は)反省していると思う」と述べた。
 瀬川光之県議会議長は「県民や事業所が感染防止に全力を挙げる中、(今年7月に次いで)県議2人目の感染が発生したことは本当に残念。改めて各議員に対し感染防止対策の強化を徹底させたい」とのコメントを出した。年末年始のあいさつ回りや行事参加などもできるだけ自粛するよう求めたという。
 この日の県議会最終本会議は、中村氏と、会食した議員10人(1人は2回の会食いずれにも参加)は出席しなかった。

 


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