元五輪「ハンター」から逃げ切れ! 鬼ごっこで「思い出づくり」 コロナで行事中止 保護者ら企画

ハンター(右)から逃げ回る子どもたち=佐世保市、楠栖小

 子どもと大人が運動場で「逃走中」-。長崎県佐世保市小佐々町の市立楠栖小で19日、保護者と児童が企画した鬼ごっこのイベントがあり、保護者らが扮する「ハンター」の追っ手をかわしながら子どもたちがにぎやかな声を響かせた。
 新型コロナウイルスの感染拡大で多くの学校行事が中止になったため、「思い出づくりの場を提供しよう」と同校PTAが中心になって企画した。参加者が賞金を懸け、さまざまなミッションに挑戦しながら黒服のハンターから逃げ回るテレビ番組を参考にイベントを考案。9月から準備を始め、小学5、6年の児童からもミッションの案を集めるなどした。
 児童が運動場に飛び出すと、スーツやサングラスを身に着けた保護者と教員が全速力で追走。陸上の元五輪日本代表、田端健児さんもハンターとして参加し、手加減なしの走りに児童らは夢中で逃げ回った。捕まった子どもを解放するためにチームで玉入れをしたり、走り回るハンターの背中に貼り付けた紙をはがしてハンターの増員を止めたりするミッションもあった。
 5年の田川碧衣さん(11)は「捕まりそうになって逃げ切れたときが気持ち良かった」と笑顔。同校PTAの深江鉄兵副会長は「子どもたちが楽しんでいる表情を見られてうれしい。こんなときだからこそできる企画に挑戦していきたい」と話した。


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