例年、年末年始は多くの初詣客らでにぎわう古都・鎌倉。コロナ禍で迎える新年を前に、感染対策の徹底に向け、地元では準備が進んでいる。
鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)に向かう参道の段葛(だんかずら)。25日昼、感染対策を呼び掛けようと、二の鳥居前のあうんのこま犬に、神職らがマスクを初めて着けた。こま犬は台座を含め高さ約3.6メートルで、通行人らは物珍しい姿を写真に収めた。
同八幡宮ではすでに分散参拝を呼び掛けており、年末年始に向けさらに対策を徹底したい考え。
発案した同八幡宮の吉田茂穂宮司はマスク姿のこま犬を見守り「この一年、コロナで多くの方々が大変な思いをした。訪れる方もまちの方も安心して新年を迎えられるように」と願った。
初詣に備え毎年、同八幡宮で警備広報訓練を行う県警も、対策を講じた安全な参拝を呼び掛ける。同日は県警警備課や鎌倉署員ら約30人が、境内の3カ所で「市のお願いです。マスク着用やソーシャルディスタンスの確保をお願いします」などとアナウンスを練習していた。
県警は大みそか夜から来年1月3日まで警備広報を行う。
同署は「事故防止だけでなくコロナ対策にも配慮した呼び掛けをする」としている。