暴風雪 野母崎23メートル 12月の観測史上最大

雪が舞う中、駆けたり、傘を差して歩いたりする人たち=30日午後0時12分、長崎市茂里町

 強い寒気が流れ込んだ影響で県内は30日、各地で雪を伴った非常に強い風が吹き、荒れた天候となった。長崎地方気象台は県内の広い範囲に暴風雪警報を発表。最大瞬間風速は長崎市野母崎で23.7メートル、五島市上大津で22.6メートルを観測し、12月の観測史上最大を記録。海の便などの欠航も相次いだ。
 同気象台によると、最大瞬間風速は他に▽対馬市鰐浦26.5メートル▽雲仙岳23.9メートル▽平戸21.3メートル▽大村21.1メートルなど。
 各地の最低気温は午後6時現在▽雲仙岳マイナス4.8度▽対馬市鰐浦マイナス1.7度▽壱岐市芦辺マイナス0.8度▽佐世保0.4度▽長崎1.2度など。県内18観測地点のうち13カ所で今シーズンの最低気温を記録した。
 交通機関も乱れ、本土と離島を結ぶ海の便のほとんどが欠航。空の便ではオリエンタルエアブリッジ(ORC)の6便が天候の影響で欠航。このうち長崎発壱岐行きの便は、離陸したが風が強かったため引き返した。
 県警交通規制課によると午後7時現在、積雪を理由に道路9区間でチェーン装着などの交通規制を実施。うち雲仙市の仁田循環線は全線通行止めとなった。
 同気象台は、強い冬型の気圧配置は1月1日まで続く恐れがあるとして、積雪や路面凍結、雪を伴う暴風や水道管の凍結などに注意するよう呼び掛けている。

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