ブルージェイズ 2020年サイ・ヤング賞のバウアーと交渉へ

ブルージェイズは今オフ大型補強を行うことが予想され、多くのフリーエージェント選手に興味を示していることが報じられていたが、いよいよ大物選手の獲得に向けて動き始めたようだ。トレバー・バウアーによると、ブルージェイズから連絡があり、交渉を行うことになったという。バウアーは「投手コーチ(ピート・ウォーカー)やハイパフォーマンス部門のスタッフと話して、ブルージェイズからのオファーを確認するつもりだ。前進しているね」と今後の予定を明らかにした。

データサイト「FanGraphs」によると、現時点で予想されているブルージェイズの今季年俸総額は8400万ドル。これは球団史上最高を記録した2017年(1億6300万ドル)の半分程度に過ぎず、コロナ禍による経営規模縮小の傾向を考慮しても、ブルージェイズには大物選手を獲得するだけの余裕がある。ブルージェイズが今オフ大型補強を行うことが予想されているのは、これが大きな理由だ。

また、ブルージェイズのマーク・シャパイロ球団社長とロス・アトキンスGMにはバウアーとの縁がある。バウアーは2012年オフにダイヤモンドバックスからインディアンスへトレードで移籍したが、このときインディアンスで球団社長を務めていたのがシャパイロ、選手育成部門のディレクターを務めていたのがアトキンスだった。

ブルージェイズは現時点で柳賢振(リュ・ヒョンジン)、ロビー・レイ、タナー・ロアーク、ロス・ストリップリング、ネイト・ピアソンの5人で先発ローテーションを形成することが予想されているが、バウアーの獲得に成功すればストリップリングをロングリリーフに回したり、有望株のピアソンにマイナーで実戦経験を積ませたりすることが可能になる。バウアーと柳のダブルエース体制は、レイズやヤンキースといった同地区のライバル球団にとって大きな脅威となるだろう。

なお、ブルージェイズはジョージ・スプリンガーをめぐってメッツとの一騎打ちを繰り広げているが、両球団の提示額とスプリンガーの希望額のあいだには依然として大きな開きがあることが報じられている。

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