県内30人感染1人死亡 長崎 高齢者施設クラスター 壱岐病院は一般外来休止

新型コロナウイルス感染者の入院状況(2日午後7時現在)

 長崎市と佐世保市、県は3日、計30人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。長崎市目覚町の特別養護老人ホーム・ショートステイ「めざめ」で利用者ら7人が感染し、クラスター(感染者集団)が発生。壱岐市の県壱岐病院は職員1人が感染したとして、4~8日に一般外来などを休止すると明らかにした。
 県内の感染確認は計733人。感染し治療中だった西海市の90代男性が2日に死亡したことも分かった。
 感染者の内訳は長崎市が19人で過去最多を更新。ほかに佐世保市2人、壱岐市5人、諫早市1人、南島原市1人、西彼時津町2人。
 長崎市の「めざめ」では、ショートステイを利用した1人が昨年12月30日に発熱したため帰宅し、1月2日の検査で陽性となった。利用者や職員ら約70人を検査した結果、30代女性介護職と40代男性施設従事者のほか、80代女性など特養やショートステイの利用者ら計4人の感染も分かり、うち1人が重症という。
 クラスターが発生した井上病院(宝町)の医療従事者1人の感染も新たに分かり、同病院関連の感染者は計25人となった。飲食店経営の40代男性ら2人は、それぞれ年末に県外から帰省した後、感染が判明した。
 関係者によると、壱岐病院の職員は12月26日にせきの症状があり、前後して勤務日もあったが、患者とは接しなかった。
 壱岐市の飲食業の20代女性ら2人は、それぞれ既に感染が確認されている市職員の濃厚接触者。壱岐病院は状況を踏まえ、8日まで一般外来と健康診断業務を休止し、状況をみてその後の対応を決める。
 佐世保市の2人は、30代と20代の男性海上自衛官で、佐世保地区に所属する同じ艦艇の乗組員。既に感染が判明している海上自衛官と接触があったという。

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