不惑の大砲・クルーズ ツインズとの再契約交渉は進展ゼロ

ツインズは過去2年間チームの主砲として活躍した40歳のネルソン・クルーズとの再契約を目指しているが、クルーズ側は2年契約を希望しており、再契約に向けた交渉は全く進展していないようだ。地元紙「スター・トリビューン」のラベル・E・ニール三世は2年連続シルバースラッガー賞のクルーズについて「フィールドの内外におけるリーダーシップによって最もリスペクトされている選手」と伝えていたが、ツインズはクルーズを引き留めることができるのだろうか。

ニール三世は各メディアの報道に基づいて、ツインズとクルーズの交渉過程について次のように伝えている。「ツインズはフリーエージェントの交渉期間がスタートした最初の週に1年契約をオファーしたが、数週間後にそのオファーを取り下げた。2度目のオファーを提示したときには、クルーズ側はナショナル・リーグで指名打者制が採用されるかどうかを待つ態勢に入っていたため、交渉は行き詰まった。それ以降、目立った交渉は行われていない」。つまり、再契約に向けた交渉は全く進展していないというのが実情だ。

もしナ・リーグで指名打者制が採用されないのであれば、クルーズを獲得できるチームはアメリカン・リーグの15球団に絞られることになる。クルーズはツインズでプレーした2年間で1度も守備に就いておらず、フルタイムの外野のレギュラーとして起用するのは不可能だからだ。一方、ナ・リーグで指名打者制が採用される場合にクルーズの獲得に乗り出す可能性があるチームとして、ニール三世はパドレスの名前を挙げている。

金河成(キム・ハソン)、ブレイク・スネル、ダルビッシュ有と大型補強を展開しているパドレスだが、控え選手の層は決して厚くないため、指名打者制が採用された場合、レギュラーの指名打者として起用できそうな選手は見当たらない。クルーズはそうしたチーム状況に極めてフィットする存在と言える。フェルナンド・タティスJr.、マニー・マチャド、クルーズが2~4番に並ぶ打線は間違いなく他球団の大きな脅威となるだろう。

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