対馬・和多都美神社 台風で鳥居倒壊 全国から2700万円寄付 元寇モチーフのゲーム「Ghost of Tsushima」効果

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倒壊直後の「一の鳥居」。一番奥に、柱の一部だけが見えている(昨年9月7日午後1時33分撮影)

 海中に立つ「一の鳥居」が昨年9月の台風10号で倒壊した長崎県対馬市豊玉町の和多都美(わたづみ)神社が、鳥居再建資金の一部としてクラウドファンディング(CF)サイトを通じて寄付金を募ったところ、目標額の5倍超に当たる約2700万円が寄せられた。同神社が寄付申込時に受けた応援メッセージから、寄付額の半分ほどが昨年7月に発売された対馬の元寇(げんこう)をモチーフにしたゲームソフト「ゴースト・オブ・ツシマ」のプレーヤーとみられ、ゲームが寄付金募集の追い風になったとみられる。

 和多都美神社は元寇とは直接のつながりはないが、5本ある鳥居のうち海側の2本が海中鳥居で、対馬有数の人気観光スポット。
 対馬では、1274年の「文永の役」で守護代の宗助国(そうすけくに)が島民を守るためわずか80余騎で数万の大軍勢を迎え撃ったものの、小茂田浜(厳原町)で全滅したと伝えられている。また、81年の「弘安の役」では、松浦市の鷹島沖で元軍の大船団が暴風雨で壊滅したとされている。
 一の鳥居(高さ約4.2メートル、幅約3.5メートル)は1989年、元号が平成になったのを記念して建立され、“平成の大鳥居”として親しまれていた。しかし、昨年9月7日の未明から朝にかけて本県に最接近した台風10号で倒壊。同神社の調査で、石材の町として知られる鷹島で造られたことが分かっている。
 鳥居再建は、海上での工事で多額の資金が必要になることから、同神社は昨年11月末、再建費用の一部として寄付金の目標額を500万円に設定し、CFサイト「CAMPFIRE」で募集開始。今月10日の締め切りまでに全国の2014人から、計2710万3882円が寄せられた。
 同神社禰宜(ねぎ)の平山雄一さん(35)は「『ゴースト・オブ・ツシマ』で対馬を知ったというメッセージもいただいた」と述べた上で、「今年9月7日が例大祭。できればそれまでに令和の大鳥居を再建したい」としている。

昨年9月の台風10号で倒壊した和多都美神社「一の鳥居」の再建に向け調査する平山さん=対馬市、同神社