スプリンガー争奪戦 多くの補強資金を残すブルージェイズ優勢か

DJ・レメイヒューのヤンキース残留が確実となり、J・T・リアルミュートもフィリーズ残留が有力視されているなか、大物スター選手の獲得を目指すチームの選択肢は少なくなってきている。アストロズからフリーエージェントとなったジョージ・スプリンガーの争奪戦は、メッツとブルージェイズの一騎打ちとみられているが、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールは多くの補強資金を残すブルージェイズのほうが有利と考えているようだ。

今オフのブルージェイズは大物スター選手の獲得による戦力アップを目指しているが、フリーエージェント市場でレメイヒュー、トレード市場ではフランシスコ・リンドーア(インディアンスからメッツへ移籍)の獲得にいずれも失敗。オフシーズン開始直後に先発左腕のロビー・レイと1年800万ドルで再契約を結んだ以外は目立った動きがない状態が続いている。

しかし、それはブルージェイズに多くの補強資金が残されていることを意味する。対抗馬のメッツはぜいたく税の課税ラインを超えたくないと考えているものの、すでに複数の大物選手を獲得しているため、ぜいたく税の課税ラインを超えずにスプリンガーを獲得できるかは微妙なところだ。

ローゼンタールはメッツがぜいたく税対策として「ヤンキースがレメイヒューにオファーした契約(6年9000万ドル)と同様の契約をスプリンガーにオファーする可能性がある」と指摘。あるいは、スプリンガー獲得の資金を捻出するために「ジューリス・ファミリアやスティーブン・マッツといった高額年俸選手の放出が検討される可能性もある」という。

とはいえ、多くの補強資金を残すブルージェイズが優勢であることに変わりはなく、ローゼンタールも「ブルージェイズが優勢だろう」と伝えている。ブルージェイズはすでに総額1億ドルを超える5年契約をオファーしていることが報じられており、スプリンガーに大金を投じる準備があることは間違いなさそうだ。

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