カージナルスの速球王・ヒックス 復活に向けて「準備万端」

2018年に時速105.1マイル(約169.1キロ)のファストボールを投げるなど、メジャーリーグの「速球王」として知られるジョーダン・ヒックス(カージナルス)が2年ぶりのメジャー復帰に向けて順調に調整を進めているようだ。ヒックスは2019年6月にトミー・ジョン手術を受け、戦列復帰予定だった昨季は新型コロナウイルスのパンデミックのなか、糖尿病のリスクを考慮して出場辞退を決断。今季が復帰1年目のシーズンとなる。

カージナルスのブルペンコーチを務めるブライアン・エバースガードは日本時間1月18日、ヒックスの現状について「本当によくやっている。良い状態だよ」とコメント。2018年、2019年と2年連続でファストボールの平均球速が100マイルを超えていた「速球王」は、2年ぶりのメジャー復帰に向けて順調に調整を進めている。

カージナルスは戦列復帰に向けたヒックスの調整過程を細かく管理しており、戦列復帰後も慎重に起用していく方針だが、エバースガードは「準備万端だよ」とヒックスの完全復活に太鼓判を押す。今季のカージナルスにはジオバニー・ガイエゴス、アンドリュー・ミラー、アレックス・レイエスなど多くのクローザー候補がいるが、ヒックスがシーズン途中でその座に返り咲く可能性も十分にありそうだ。

現在24歳のヒックスは、2017年はA級とA+級でプレーしていたものの、2018年に「飛び級」で開幕ロースター入り。73試合に登板して3勝4敗6セーブ、24ホールド、防御率3.59、70奪三振と期待以上の働きを見せた。

2019年は開幕直後からクローザーを任されるようになり、6月下旬までに29試合に登板して2勝2敗14セーブ、3ホールド、防御率3.14、31奪三振を記録。ところが、右肘の内側側副靭帯を断裂し、トミー・ジョン手術を受けた。

2年ぶりのメジャー復帰となる今季。自慢のファストボールはどこまで甦っているのか。どんなピッチングを見せてくれるのか。非常に楽しみだ。

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