メッツGMチン出し解雇の波紋 MLBセクハラは氷山の一角

メッツがポーター氏を解雇したことを報じる20日発行本紙3面

女性記者に勃起写真を送りつけたジャレッド・ポーター氏(41)がメッツのGMを解雇された騒動はさらに波紋を広げている。ソフトボール米国代表としてアテネ五輪で金メダル、北京五輪で銀メダルを獲得し、現在米スポーツ専門局ESPNのアナリストを務めるジェシカ・メンドーサ氏は19日(日本時間20日深夜)に同局のインタビューで「多くの女性が似たような経験をしているが、話すことを恐れている。野球業界に女性が少なすぎる。このような行為に情熱を奪われている女性は少なくない。もっと、話せる環境、女性の関係者が必要」と訴えた。

米スポーツサイト、アスレチックのモリー・ナイト記者はニューヨーク・タイムズ紙の取材に「私に対して気持ち悪い行動をとっている人に会いたくがないために試合や会見、自分のストーリーに必要な取材に行かなかったことは何度もある」と明かした。

米大リーグ機構(MLB)公式サイトでメッツ担当のアンソニー・ディコモ記者は自身のツイッターで「関係者の話によると、MLBはメッツのGMを解雇されたポーター氏に対する調査を開始した。結果によっては、停職処分の可能性があり、復職にはMLBの許可が必要となる」と投稿した。メッツはGMはすぐに採用しない方針だという。

シカゴ・トリビューン紙(電子版)は「MLBはポーター氏を追放すべきだ。もし他にもこの事実を知っていながら黙っている者がいたなら、その者も追放すべきだ」と主張した。MLBの姿勢が問われている。

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