ナショナルズがセーブ王・ハンドと合意 1年1050万ドルとの報道

昨季メジャー最多の16セーブをマークした救援左腕ブラッド・ハンドの争奪戦がついに決着した。「ESPN」のジェフ・パッサンによると、ナショナルズが1年1050万ドルの条件で獲得に成功したようだ。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドは、今回の1年契約にオプションや出来高が含まれていないことを伝えている。複数年契約を得る可能性が高いとみられていたハンドだが、最終的には単年契約に落ち着いた。

現在30歳のハンドは、昨季インディアンスで23試合に登板して2勝1敗16セーブ、防御率2.05の好成績をマーク。2017年から2019年まで3年連続でオールスター・ゲームに選出され、昨季は「オールMLBチーム」のセカンド・チームに選ばれるなど、球界を代表するリリーバーの1人として安定した活躍を続けている。

クローザーとして見事な働きを見せた昨季のハンドだったが、財政難に苦しむインディアンスには年俸1000万ドルのオプションを行使する余裕がなく、バイアウトの100万ドルすらも節約するためにハンドをウエーバー公示。ところが、驚くべきことに獲得を希望するチームは現れず、結局インディアンスはバイアウトの100万ドルを支払ってハンドとの契約を解除した。

その後、多くのチームがハンドの獲得に興味を示し、一時はメッツと複数年契約で合意間近であることが報じられたものの、最終的には1年1050万ドルで決着。もともとのオプションが行使されていた場合とほぼ同条件の契約に落ち着いた。

ナショナルズは救援左腕のショーン・ドゥーリトルがフリーエージェントとなっているため、同じ左腕のハンドを獲得できた意味は非常に大きい。クローザーでの起用が有力だが、ブルペンに左腕が少ないチーム事情を考えると、ダニエル・ハドソンに引き続きクローザーを任せ、ハンドは試合終盤の重要な場面でフレキシブルに登板するリリーバーとして起用される可能性もありそうだ。

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