JR東海道線・村岡新駅の設置中止を 鎌倉市長に署名提出

松尾市長に新駅設置中止を要望した市民団体メンバーら=鎌倉市役所

 JR東海道線大船─藤沢間で浮上している「村岡新駅(仮称)」を巡り、鎌倉市の市民団体「深沢・村岡再開発を考える会」は25日、新駅の設置中止を求める署名(3607筆)を松尾崇市長に提出した。

 同会は「コロナ禍で優先するのは新駅設置ではなく市民の暮らし」などと主張。署名提出後、早川鉄郎会長(77)らは「市民のためのまちづくりに駅が本当に必要か再考を」と訴えた。

 県と藤沢、鎌倉の両市は、新駅設置と藤沢市村岡・鎌倉市深沢地区の一体的なまちづくりの検討を進めている。鎌倉市は新駅設置の可否について、JR東日本がまとめる概略設計の結果を踏まえ、本年度中に判断するとしている。

 市によると2015年の試算で新駅設置費は約160億円を見込む。3県市は設置費の負担割合を合意しており、JRに一部費用負担を要望している。

 新駅を巡っては、藤沢市の市民団体も設置中止を求める署名を提出した。早川氏は鎌倉地域労働組合総連合議長も務めている。

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