阪神さっそくチェン加入効果!主催試合を台湾で放映

阪神の〝戦力〟になったチェン

さっそく〝戦力〟となった格好だ。台湾のケーブルテレビ局「MOMO TV」が25日に2021年の阪神主催試合の放映権を取得したと発表した。オープン戦、公式戦だけでなく、クライマックスシリーズの阪神主催試合も台湾の野球ファンへ向け届けるという。

目玉は台湾出身選手としては球団史上8人目となる今季新加入のチェン・ウェイン投手(35=前ロッテ)。今季は台湾出身の巨人・陽岱鋼外野手(34)との直接対決も実現しそうで、関心も高まっているようだ。チェンも「MOMO TV」を通じ「以前に甲子園に来たとき、非常に情熱的なタイガースのファンの応援が印象的でした。その応援には対戦相手として常にプレッシャーを感じていました。今年からは、その情熱的なファンが味方として応援してくれることをとてもうれしく、心強く思っています」とコメント。新天地でのさらなる飛躍に腕をぶしている。

台湾では日本統治時代に甲子園に初出場し、準優勝した嘉義農林学校野球部の実話をもとにした映画「KANO」が大ヒット。甲子園球場、タイガースへの関心が一気に高まる契機となった。もとより関西地区は台湾からの観光客にも人気スポットで、近年は阪神も台湾からの観光客の球場への誘致、グッズ販売等を強化。甲子園での公式戦で「台湾デー」を開催したり、甲子園歴史館で台湾プロ野球連盟の協力のもと「台湾プロ野球 特別展示」を行うなど、様々なプロモーションを行ってきた。

新型コロナ禍にあって球場への観光客誘致は困難だが、テレビ中継を通じて関心を持ってもらえるのは台湾市場開拓をもくろむ阪神にとってありがたい話。チェンへの期待は膨らむばかりだ。

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