長崎県高校新人大会 バスケット女子 鎮西学院 初V “走り勝つ”体現

【女子決勝、鎮西学院-西海学園】第2クオーター7分、鎮西学院のガード原がドライブインからシュートを放つ=県立総合体育館

 県高校新人大会は25日、長崎市の県立総合体育館でバスケットボール男女の準決勝と決勝が行われ、女子は鎮西学院が初優勝を飾った。男子は西海学園が10大会ぶり2度目の頂点に立った。
 女子決勝の鎮西学院-西海学園は、鎮西学院が第2クオーター終盤から、松島、本田らフォワード陣の速攻などで流れをつかみ、前半を49-42で折り返した。鎮西学院は後半も走力を生かして着実に加点。粘る西海学園を87-67で振り切った。
 男子決勝の西海学園-長崎西は、延長までもつれる接戦となった。西海学園は65-76の11点ビハインドで迎えた第4クオーター、センター・ジャンバルボ、小田代、ガード徳永を軸に反撃。同点に追いついて延長に持ち込むと、最後は111-103で競り勝った。
 男女上位各4校が出場権を得た全九州春季選手権(3月・佐賀)は、新型コロナウイルス感染拡大を受けて中止が決まった。

◆指揮官「ここは通過点」

 互いに初優勝を懸けた女子決勝は、持ち味の走力を発揮した鎮西学院に軍配が上がった。主将のガード原は「緊張したけど、最後まで走り勝つバスケをやり切れた」と充実した表情を見せた。
 2018年から県高総体で2年連続4位に入るなど、徐々に力をつけてきたチーム。今大会は昨季から主力の2年生を軸に「コロナ禍で実戦機会を失った先輩たちのためにも」という思いを共有して臨んだ。
 準決勝は昨年末の全国高校選手権(ウインターカップ)を経験したメンバーが多く残る長崎西と対戦。高さのある伝統校に対して、センター城、フォワード髙見が2人で48得点するなど、一人一人が役割を果たして最後は26点差をつけた。
 西海学園との決勝は、序盤から攻守の切り替えが速い好ゲームとなった。その中で、鎮西学院は原、城、チーム最多の24得点を記録したフォワード本田らを軸に、徐々にリードを広げた。全員で“走り勝つ”を体現して県王座に上り詰めた。
 試合後、内野監督は「自分たちでつかみ取った優勝。ここは通過点だけど、おめでとう」と笑顔と涙の選手たちをたたえた。もちろん、選手たちも、これからが勝負だと分かっている。原は「コロナ禍で今後どうなっていくか分からないけど、どんな相手でも自分たちのバスケができるように意識を高めていきたい」としっかり前を見据えていた。

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