メッツが左腕・マッツを放出 バウアー獲得に備えた動きか

「ESPN」のジェフ・パッサンによると、先発補強を目指すブルージェイズは1対3のトレードでメッツから左腕スティーブン・マッツの獲得に成功したようだ。地元紙「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマンはイェンシー・ディアス、ショーン・リードフォーリー、ジョシュ・ウィンコウスキーの3右腕がメッツへ移籍することを伝えている。今回のトレードはメッツのトレバー・バウアー獲得に備えた動きという可能性もありそうだ。

現在29歳のマッツは2019年に自身初の2ケタ勝利となる11勝をマークしたものの、メジャー6年間で規定投球回に到達したシーズンは1度もなく、昨季は9試合(うち6先発)に登板して0勝5敗、防御率9.68という自己ワーストの成績に終わった。ブルージェイズではロス・ストリップリングらと先発5番手の座を争うことになるだろう。今季の年俸は520万ドルで、今季終了後にフリーエージェントとなる。

メッツへ移籍する3右腕のうち、24歳のディアスと25歳のリードフォーリーはメジャー経験がある。ディアスは2019年8月にメジャーデビューして1試合に登板したが、昨季は右広背筋を痛めて全休。一方のリードフォーリーはマイナー時代にトップ・プロスペクトとして期待された選手であり、メジャー3年目の昨季は5試合にリリーフで登板して1勝0敗、防御率1.35をマークした。

22歳のウィンコウスキーはメジャー経験がなく、2019年はA級とA+級で24試合(うち23先発)に登板して10勝8敗、防御率2.69をマーク。2016年のドラフトで15巡目指名を受けてプロ入りしたあと、着実にマイナーの階段を上っている。

メッツは一時ノンテンダーFA候補に挙がっていたマッツを放出することで3右腕の獲得に成功しただけでなく、520万ドルの削減にも成功。今回のトレードは必ずしもバウアーがメッツへ移籍することを意味するわけではないが、バウアー獲得に向けて一歩前進したことは間違いなさそうだ。

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