新潟県新発田市が、無症状者を対象としたPCRなどの検査を市の全額負担で行う事業

無症状者を対象としたPCRなどの検査事業について説明する新発田市の二階堂馨市長

新潟県新発田市は29日、無症状者を対象としたPCRなどの検査を市の全額負担で行う事業を始めると発表した。市が検査費用を全額負担し検査を行うことで、無症状の患者をできる限り早期に発見し、市民の感染を防ぐことが目的。2月から3月31日まで実施する。予算額は4,000万円で、利用者が少ないPCR検査費助成事業の予算を組み替えるほか、残っている交付金を充てる。また4月以降は、28日に成立した国の第3次補正予算に盛り込まれている地方創生臨時交付を活用し、検査対象を全市民に広げることを目指していく。

今年度の検査対象となるのは、認定こども園・保育園・小中学校などの職員約2,500人、民生委員・ときめき週一クラブのサポーターなど約400人、申し込みのあった高齢者(約1,000人を想定)。高齢者施設などの職員については、国の方針を受けて県が実施することになったため対象外とした。

認定こども園・保育園・小中学校などの職員については、15分ほどで結果がわかる簡易キットを用いた抗原定性検査を、市が全額負担し実施する。検査会場は各施設となる。

民生委員・ときめき週一クラブのサポーターなどについては、PCR検査を行う簡易キットを市が全額負担し配布し実施する。

高齢者については、65歳以上で基礎疾患があり、症状のない人が対象となる。市ではこれまでも2万円を上限に検査費用を助成してきたが、全額助成に切り替える。

一方、市は29日、無症状を対象としたPCR検査のほか、新型コロナウイルスワクチンの接種などの計画策定を行う「新型コロナウイルス感染症予防対策プロジェクトチーム」を設置した。プロジェクトリーダーには、健康アクティブ戦略監の櫻井悦子氏が就き、メンバーは健康推進課、人事課、高齢福祉課などで構成する。

新発田市では29日までに28人の感染者が確認されている。

二階堂市長から辞令書を交付される櫻井氏

二階堂市長と、プロジェクトチームのメンバー

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