【新型コロナ】渋滞・密回避へ…箱根の交通情報一元化 町観光協会HP「箱根全山」

箱根町内の交通情報を一元化した箱根DMOのホームページ

 渋滞や密集の回避を目指し、箱根町観光協会(箱根DMO)は、ホームページ(HP)で町内の交通情報を一元化して発信する取り組みを始めた。同協会は「快適な観光に役立てて」と利用を呼び掛けている。

 同協会HP「箱根全山」では、箱根登山バスのバスロケーションシステムを活用し、宮ノ下から箱根湯本までの国道1号の所要時間の目安をリアルタイムで更新し、代替ルートや渋滞時に滞在できる施設を案内。大涌谷駐車場(同町仙石原)の入庫状況も確認できる。箱根ロープウェイ早雲山駅では、AI(人工知能)を活用し、カメラで撮影した画像解析で駅の混雑具合を発信する。

 小田急箱根グループと伊豆箱根グループの運行状況のデザインを統一し、一覧性も向上させた。

 取り組みは、県の「混雑緩和に係る新たな観光モデル創出推進事業」の一環で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、接触を避けることで感染リスクを抑えるのが狙い。同DMOが受託し、両グループなどが協力している。

 同協会が観光客対象に実施したアンケートでは、交通渋滞の改善を望む声が最も多く、その解消が課題となっている。同協会誘客営業課の鈴木由佳さんは「密集を避け、安全な観光を楽しんでほしい。コロナ収束後には、代替ルートの回遊促進にもつなげたい」と話している。

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