1日早い今年の節分 〝疫病退治〟へ川崎大師や箱根神社は…

昨年の節分祭で、豆を求めて境内を埋める来場者=昨年2月3日、秦野市の出雲大社相模分祠

 厄を払い、福と春を呼び込む節分の豆まき。神奈川県内の多くの寺社が毎年盛大に開催しているが、今年は一変しそうだ。規模を縮小して実施するケースがあるものの、多くは感染拡大を懸念して中止に。年男・年女や力士らが舞台上から威勢良く豆をまく行事は見送り、神事のみを行うのが主流とみられる。それでもコロナ収束の願いは強く、124年ぶりに例年より1日早い2月2日の節分は、静かな“疫病退治”が広がりそうだ。

 境内に高さ2メートルほどのやぐらが組まれ、豆をまく舞台の設営が進む川崎大師平間寺(川崎市川崎区)。「節分会は法要でもあり、初詣と同じ年中行事」(同寺)とし、感染防止策にも余念がない。

 例年は舞台上から約70人の年男や年女らが盛大に豆をまくが、今年は人数を制限。県内外から1万人ほど訪れる来場者も舞台前の広場に入れず、希望者には特設会場で袋入りの豆を手渡す予定という。

 水上スキーで芦ノ湖を逃げ回る鬼にボートから豆を投げる「湖上鬼追い」で知られる箱根神社(箱根町)は、水上豆まきは例年通り実施。境内の豆まきは会場周辺を立ち入り禁止とし、見学のみにするなど規模を縮小する。毎年当たり券入りの袋豆をまく伊勢山皇大神宮(横浜市西区)も、豆まきの様子を参拝者が見学する形で実施する。

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