紅ゆずる 後輩タカラジェンヌに「お客様に感動を」とエール

紅ゆずる

元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の紅ゆずるが1日、大阪市の通天閣で行われた恒例行事「通天閣節分福豆まき」に参加した。

「大阪出身で家のベランダから通天閣が見えるところで育った」という紅は、大阪松竹座4月公演「アンタッチャブル・ビューティ―~浪花探偵協奏曲~」で共演する「劇団Patch」所属の俳優・竹下健人(27)、松竹新喜劇の桑野藍香(29)とともに、地上94・5メートルの特別野外展望台で福豆をまいた。

今年で65回目となる同イベントは、新型コロナウイルスの感染対策で一般への豆まきは中止になり、ビニールシート越しに豆が入った約1000袋を机に置いて取ってもらう形となった。

福を届けた紅は「日常が日常でなくなって、普通の生活がとても尊いことだと皆さんも分かっていると思うので、早く日常になればいいと思いました」と語った。

新型コロナは演劇界にも影響を及ぼしているが「エンターテインメントは人には欠かせないもの。舞台に立ってる者も感激する者も全員人間で生(なま)。一つの空間を共有できるのがだいご味。心潤すものだと思うし、自粛してはならないものだと思う。早く表現できるような環境になりたい」と生で演劇を見る大切さを訴えた。

後輩のタカラジェンヌに向けては「宝塚というのは期間限定であるからこそ、とても美しく尊い。舞台ができないのは苦痛だと思うが、舞台に立つのが当たり前でない、日常が日常でないというのは、いい意味でいうと自分を見返る、とても貴重だったと思い返せるチャンスだと思う」と前向きなアドバイス。

続けて「1回1回の舞台をどれだけ全力でできるかとか、自分たちで表現できる最大のパフォーマンスをやってほしい。お客様も命がけで見にきてくださっているので、それ以上の感動を与えられる舞台人でいてほしい」とエールを送った。

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