「バント職人」川相臨時コーチの実技指導に、阪神投手陣がため息

藤浪(左)を指導する川相臨時コーチ

バント職人の匠の技に、虎投手陣も感嘆のため息をついた。春季キャンプ3日目の阪神では、川相昌弘臨時コーチ(56)が投手陣全員参加の「バント練習」メニューに指南役として登場した。

「言っている内容は(野手へのアドバイスと)同じですね。ただ、ピッチャーの場合は自分が守備側になるケースもあるので。僕自身が攻められて嫌だったところ、とかも話しましたね。詳細は言えませんが(笑い)」と、実際に目標とする地点にペットボトルを置いて、自ら実演。スタッフの投げた投球を一発で命中させた。

「ボールが緩いんで、あれぐらいは当たりますよ(笑い)」と謙遜しながら、通算533犠打の世界記録保持者の〝技〟を披露すると、虎投手陣も触発されたようだ。

指名打者制ではないセ・リーグでは、投手の「犠打」という進塁打も重要な作戦の選択肢になるうえに投手にしてみれば、援護点をもらう確率を高めることにもつながる。それだけに、全員が皆、本業同様の熱の入れようで取り組んでいた。

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