15分で判定 コロナ簡易検査キット 長大熱研と大分の企業が共同開発

長崎大とアドテックが共同開発した新型コロナの簡易検査キット

 長崎大は3日、同大熱帯医学研究所(熱研)と、体外診断用医薬品の製造販売「アドテック」(大分県宇佐市)が共同開発した簡易的な新型コロナウイルスの抗原検査キットを発売したと発表した。15分で陽性か陰性か判定でき、感染者の早期発見や治療、クラスター(感染者集団)の発生防止につなげる。全国の病院や診療所向けに販売する。
 検査キットの名称は「アドテストSARS-CoV-2」。綿棒で鼻の粘膜を拭って検体を採取し、その抽出液をテストカードに垂らし判定する。PCR検査との陽性一致率は73.8%、陰性一致率は100%。アドテックは月に最大60万回分を製造できるという。
 一度の検体採取で、別のテストカードを使えばインフルエンザウイルスの感染も検査できる。熱研の森田公一所長は「冬期は一般診療の発熱外来でインフルエンザとコロナの鑑別が必要なケースが多い。診断が容易になる」と話している。


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