「核廃絶の声積み上げた」 ヒバクシャ国際署名連絡会 3月解散へ

「ヒバクシャ国際署名」の活動を振り返ったオンライン集会

 全ての国・地域に核兵器禁止条約の批准などを求める「ヒバクシャ国際署名」を呼び掛けてきた団体、個人でつくる連絡会は5日、オンラインで集会を開き、2016年4月に始まった署名活動の成果を振り返り、核廃絶への決意を新たにした。連絡会は、今年1月22日の条約発効を受けた署名活動の終了に伴い、3月中旬に解散することも明らかにした。
 署名は日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の呼び掛けで始まった。当初は昨年9月で締め切る予定だったが、同年末まで延長。最終的に1370万2345筆が集まり、連絡会は1月に署名の目録を国連本部に提出した。長崎県でも被爆者らでつくる県民の会が50万筆以上を集めた。
 集会には被爆者や支援者らが参加。長崎市出身の被爆3世で、同署名事務局の林田光弘さん(28)は「一人一人が『核兵器は必要ない』という声を積み上げ、世界の指導者の心を動かし、条約発効の後押しとなった」と意義を強調した。核保有国や日本は条約に参加しておらず、連絡会代表で被団協の田中熙巳代表委員(88)は「これまでの皆さんとのつながりを強くし、核廃絶に向けたより大きな活動に取り組んでいきたい」と決意を新たにしていた。

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