【UFC】元K―1ワールドGP覇者のオーフレイムが衝撃のKO負け

オーフレイム

【米国ネバダ州ラスベガス6日(日本時間7日)発】格闘技イベント「UFCファイトナイト・ラスベガス18」が開催され、メインでは元K―1ワールドGP覇者で米国ストライクフォース(SF)ヘビー級王者のUFCヘビー級5位アリスター・オーフレイム(40=オランダ)が、同級6位のアレクサンドル・ボルコフ(32=ロシア)に2回TKO負け。悲願だったUFCヘビー級王座への道が、遠のく結末となった。

日本でも絶大な人気と実力を誇った40歳のオーフレイムは、現状を「ファイナル・ラン」と語っており、直近の5試合は4勝1敗と好調をキープ。2016年9月に現王者のスティーペ・ミオシッチ(38=米国)に挑戦して敗れて以来のUFCヘビー級王座挑戦へ向け「引退ロード」を歩む覚悟を示していた。

相手のボルコフも元SFヘビー級王者で201センチの長身を誇る。初回はローキックを浴びながらも、オーフレイムが右ローを返す。左のオーバーハンドブローで圧力をかけて前進すると、至近距離から右ショートアッパーがヒット。すかさず左ミドルを連射した。スリップしたところへパウンド攻撃を浴びるが、ここは耐えて完璧にディフェンス。その後、左右のストレートを浴びるも、ダメージは最小限に食い止めた。

立ち上がりは好調を印象づけたオーフレイムだが2回、まさかの衝撃が起きた。ガードを固めるプレッシャーをかけ続けるオーフレイム。接近戦を避けたボルコフは、長いリーチを駆使した実に基本的かつ強烈なワンツー連打で前進を止める。それでもオーフレイムは両腕のガードを上げて前へ出た。

あくまで自分の距離にこだわるボルコフは、オーフレイムのガードの間を突き抜いて強烈な右ストレート一閃。あっという間にオーフレイムの顔面は鮮血に染まった。ここで倒れてもおかしくないほど強烈な一撃だった。

勝負と見たボルコフは見えない角度から返しの左フック一撃。これは効いた。横から顔面を撃ち抜かれたアリスターはたまらず崩れ落ちてヒザをついてしまう。2分6秒、レフェリーが試合をストップし、オーフレイムは無念のTKO敗けを喫した。

顔面から流血してぼう然とするオーフレイム。逆にボルコフは、「ベルトがほしい。イッツ・マイ・タイム」と王座挑戦を表明した。

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