“お騒がせ王者”レオン・スピンクスさん死去 猪木、大仁田と異種格闘技戦

猪木と戦ったレオン・スピンクスさん(1986年)

プロボクシングの元WBA・WBC世界ヘビー級王者レオン・スピンクスさんが5日に死去したことが6日(日本時間7日)、米国複数メディアの報道で明らかになった。67歳だった。2014年には体調を崩し、ここ数年間は前立腺がんで闘病生活を送っていたという。

ミズーリ州セントルイス出身のスピンクスさんはアマチュア時代の1976年モントリオール五輪ボクシング・ライトヘビー級で金メダルを獲得。77年にプロ転向し、78年2月には、わずかプロ8戦目で同級王者モハメド・アリに挑戦。2―1の判定勝利で世界王座を奪取して、当時は「世紀の番狂わせ」と呼ばれた。

同年9月のリマッチでアリに0―3の判定負けして初防衛に失敗。アリはこれが最後となる3度目の王座奪取だった。現役時からコカイン所持や拳銃所持で逮捕されるなど「お騒がせ王者」の感も強かった。

81年6月には当時のWBCヘビー級王者ラリー・ホームズ(米国)、86年3月には階級を下げてWBAクルーザー級王者ドワイト・ムハマド・カウィ(米国)に挑戦するもいずれもKO負け。一度のリタイアをはさんで再起し、95年12月の試合を最後に引退した。97年にはネバダ州のボクシング殿堂入りを果たしている。

プロレスにも進出して、86年10月には新日本プロレスでアントニオ猪木氏(77)と異種格闘技戦を行い敗退した。90年代には邪道・大仁田厚(63)率いるFMWにも何度か参戦。92年5月には大仁田が持つ世界マーシャルアーツヘビー級選手権に挑戦して、異種格闘技戦ノーロープ金網デスマッチで敗れている。

© 株式会社東京スポーツ新聞社