コロナで自転車と釣具が需要増、好調続くシマノの2021年12月期は初の営業利益1000億円超へ

創業100周年の21年12月期は売上高4555億円を計画

 2月9日、自転車部品大手の(株)シマノ(TSR企業コード:630026289、堺市堺区、東証1部)はコロナ下で、感染リスクの低い交通手段の自転車が見直されたほか、アウトレジャーの釣具の販売が好調で、2021年12月期(連結)の営業利益が1050億円と2015年の過去最高益を更新する見通しだと発表した。シマノは今年3月に創業100周年の節目を迎え、コロナ禍でも好業績を続けている。
 手軽なレクリエーションや感染リスクの低い交通手段として世界的に自転車の需要が急速に高まり、主力の自転車部品が好調だった。また、三密を回避するアウトドアレジャーとして釣りが見直され、釣具を求める新規顧客も増えている。

新社長就任も発表

 2020年12月期(連結)は、売上高3780億4000万円(前年比4.1%増)、営業利益827億100万円(同21.6%増)、当期純利益634億7200万円(同22.5%増)だった。これまでの過去最高の業績だった2015年(売上高3786億4500万円、営業利益850億5300万円、当期純利益761億9000万円)に次ぐ、好決算だった。
 2021年12月期(連結)は売上高4555億円(前年比20.5%増)、営業利益1050億円(同27.0%増)、当期純利益765億円(同20.5%増)といずれも過去最高を更新する計画だ。
 同日、島野容三代表取締役社長が代表取締役会長兼CEOに、島野泰三専務取締役が代表取締役社長に3月30日、就任すると発表した。シマノによると、「新たな経営体制のもと、更なる成長と経営基盤の強化のため」と説明している。

シマノ

‌業績好調のシマノ(TSR撮影)

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