将棋の順位戦・B級2組・10回戦の藤井聡太2冠(18=王位・棋聖)と窪田義行七段の対局が9日、東京・将棋会館で行われ、藤井2冠が100手で勝利。同組順位戦最終局を残して9勝0敗でB級1組への昇級を決めた。
将棋は窪田七段の四間飛車と後手の藤井2冠の居飛車という対抗型となった。窪田七段は対局時に空気清浄機や飲み物など、大量の荷物を持ってくることで知られる個性派棋士。大量の荷物には解説の行方尚史九段も仰天するほどだった。
しかし、藤井2冠は冷静だった。勝てばB級1組への昇級が決まるという大一番だったが、序盤に時間を費やすいつも通りの指し回しを見せ、中盤で優位に立つとそのまま攻め続け、窪田七段に攻めのターンを与えないまま勝ち切った。
藤井2冠は順位戦・通算38勝1敗という驚異的な成績を残している。元A級・元タイトルホルダーなどの強豪が揃い「鬼の棲み家」とも言われるB級1組でも同様の快進撃を見せれば、いよいよ名人への道が見えてくる。