「ぴあ」、通期の純利益は65億円の赤字へ＝緊急事態宣言の再発令で停滞続く

　チケット販売大手で「チケットぴあ」を展開するぴあ（株）（TSR企業コード:291258980、渋谷区、東証1部）は2月12日、2021年3月期（連結）の純利益が65億円の赤字になりそうだと発表した。売上高予想も半減の720億円の見通しで、政府からの集客イベントの開催にかかる規制が再強化されたことも響く。純利益が赤字に転落すれば2010年3月期以来、11年ぶり。
　2021年3月期（連結）の業績予想は、売上高720億円（前年比55.9％減）、営業利益60億円の赤字（前年11億400万円の黒字）、当期純利益65億円の赤字（同1億2100万円の黒字）と大幅減収、赤字転落を見込む。
　2020年9-12月は、売上高の回復傾向がみられ、市場のV字回復に向けた施策の検討も進めていたという。しかし、緊急事態宣言の再発令で、集客イベント規制の再強化や顧客心理の冷え込みから、厳しい業績予想を見込む。
　同日発表した2020年4-12月は売上高485億1800万円（前年同期比62.1％減）、営業利益49億3100万円の赤字（前年同期6億4200万円の黒字）、純利益50億6200万円の赤字（同3億800万円の黒字）だった。