MLBがマイナーリーグ〝改革〟完了を発表。約160球団→120球団へ削減も選手の年俸はアップ

マンフレッド・コミッショナー(ロイター=USA-TODAY)

米大リーグ機構(MLB)は12日(日本時間13日)、メジャー傘下のマイナーとなる120球団と正式に選手育成などの提携を結んだと発表した。1901年から続いてきたマイナーとの協約が昨年で失効したのに伴い、MLBが進めてきた削減案が完了し、これまでの約160球団から大幅減となった。MLB全30球団がいずれも傘下に3A、2A、二つの1Aの計4チームを置く。

今回の改革で選手への今季年俸は38~72%増となる見込み。多くのチームがメジャー球団の本拠地に近接するよう整備されたため、平均で200マイル(約320キロ)近くなり、移動の負担も軽減されるという。環境や設備も改善され、マイナーリーガーの育成により力を注げる形になる。

ESPNによれば、選手の最低賃金は3Aで週502ドル(約5万2710円)から700ドル(約7万3500円)、1Aの下のクラスでも290ドル(約3万450円)から400ドル(約4万2000円)に押し上げられるという。

大リーグのコミッショナー、マンフレッド氏は「新しい仕組みを発表できることをうれしく思います。このモデルは、大リーグへのパイプラインを提供するだけでなく、何百もの地域で何百万ものご家庭を楽しませるマイナーリーグの伝統も引き継いでいます。ローカル地域で最高のゲームを披露し、野球の成長に懸命に取り組んでいるすべての人々をサポートし、マイナーリーグのチームや選手らに比類ないテクノロジーとリソースを共有することを楽しみにしています」との声明を発表した。

マイナーリーグの開幕は4月に予定されているが、新型コロナウイルスの影響で5月になる見込み。

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