沖縄県内の年金納付率が低迷 20~24歳は35% 全体でも全国最下位55.41%

 日本年金機構の県内六つの年金事務所は12日までに、国民年金に関する「若者の意識調査アンケート」の結果をまとめた。2019年度の年齢別の年金納付率を見ると、県内の20歳~24歳は35.24%で、全国平均よりも29.31ポイント低かった。県内では若年層の納付率が低迷している。全世代の県内納付率は55.41%で、全国最下位だった。全国平均は69.25%。

 県内の20歳~24歳の国民年金被保険者から1万人を抽出し、アンケート調査票を送った。有効回答のうち83.7%が、日本年金機構から国民年金納付手続きの案内などが届いたとした。このうち、90.3%が納付や免除手続きを行った。一方で、9.7%が納付などの手続きをしなかった。理由は「手続きを後回しにして忘れていた」が32.5%で最も多く、「書類を読んだが何をすべきか分からなかった」が27.7%と続いた。「書類が多かったので読む気になれなかった」は9.6%だった。

 若年層が国民年金の保険料を支払うために必要なことについて、52%が制度に対する理解が低いとして、周知を求めた。制度周知の方法は「SNS」が25.8%、「学校での年金セミナー」が20.9%だった。那覇年金事務所の本濱哲二所長は「SNSを利用した情報発信やオンラインでのセミナー開催など、若者に合った方法を準備する」と説明した。

 アンケートは昨年10月~11月に実施した。回答率は13.08%だった。国民年金についての問い合わせは各地域の年金事務所まで。(電話)098(855)1111(那覇年金事務所)。

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