また特大弾! 脱力打法習得中のソフトバンク・リチャード「本当は振りたいんです…」

紅白戦で特大の一発を放ったソフトバンク・リチャード

ソフトバンク期待の大砲候補・リチャード内野手(21)が宮崎春季キャンプの15日、初の紅白戦で特大弾を放った。開幕一軍入りを狙うロマン砲が習得中の「脱力打法」で、また結果を残した。10日のシート打撃でも6割程度のスイングで一発を叩き込んだが、この日は「5割の力」(本人談)でスタンドイン。王貞治球団会長(80)から太鼓判を押された「思い切り振らない」打ち方がハマっている。

体重120キロの巨漢砲。その大きな体に驚異的なパワーを秘める。5割の力で、打球にドライブ回転がかかっても、左翼中段まで裕に届くパワーは最大の魅力だ。体格を生かしてフルスイングしなくてもスタンドインできるからこその「脱力打法」習得だが、一方で巨漢砲ゆえに後ろ髪を引かれる思いもあるようだ。

誰よりも遠くに飛ばしたいという思いが、厳しい鍛錬を乗り切る原動力にもなる。それはリチャードも同じ。だからこそ、この日、リチャードは少しだけ本心をのぞかせた。「(脱力スイングは)慣れないですね。本当は(思い切り)振りたいです…」。

誰よりも遠くに飛ばしたい――。もう一つのロマンを捨てるつもりはない。脱力打法で新境地に立った上で、野球ファンに夢を与えるホームランアーチストを目指す。

© 株式会社東京スポーツ新聞社