島のシンボル 鬼岳3年ぶり「山焼き」 炎と煙に包まれ

たいまつで火を放つ消防団員=五島市、鬼岳

 長崎県五島市福江島のシンボル鬼岳(標高315メートル)で13日夜、枯れ草を燃やす「山焼き」があり、草原が炎と煙に包まれた。黒く焼き尽くされた山肌には、春に新緑が芽吹く。

夕日に照らされながら燃え広がる炎

 草原の景観維持や害虫駆除を目的に、市が3年ぶりに実施した。午後6時に消防車両のサイレンが鳴り響くと、山頂の周囲を取り囲んだ消防団員ら約130人がたいまつで一斉に火を放った。
 北風にあおられた火はパチパチと音を立てながら、一気に斜面を駆け上がった。火は10分余りで山頂に到達。周辺の草原約71ヘクタールを焼いた。炎と煙は鬼岳の麓からも見え、市民が写真や動画の撮影を楽しんでいた。

黒く焼き尽くされた鬼岳の山肌

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