給食にもっと和食を JA全中などオンラインセミナー 県内の栄養教諭ら対象 料理人が献立提案 実演指導

調理のポイントを説明しながら実演する伊藤さん=長崎市平和町、シェアキッチンくるねこんね

 学校給食で地元食材を使った和食を増やし、農水産業の推進につなげようと、全国農業協同組合中央会(JA全中)などがこのほど、献立を考える県内の栄養教諭らを対象にしたオンラインセミナーを開いた。プロの料理人が旬の野菜などを使った献立を提案し、カメラの前で実演指導した。
 和食文化継承やコメの消費拡大などを目的に、料理人らでつくる「和食給食応援団」とJA全中が2014年から全国で開いている。長崎県内は4度目。新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインに変更し、栄養教諭ら67人が参加した。
 同応援団によると、週5回の学校給食のうち、和食は全国平均で1.8回(19年度時点)。全国のコメの消費量も年間8万トンずつ減少しているという。
 セミナーでは、長崎市の和食店「小料理藤緒」の伊藤洋人さん(40)が実演。▽冷凍魚をおいしく▽野菜を多く-などをテーマに「アジと野菜の煮物」「春キャベツ入り粉ふき芋」など3品を、ポイントを伝えながら調理した。参加者からは加熱時間や、蒸しキャベツの水分調整などについての質問が上がった。
 伊藤さんは「和食はいろんな食材を食べる機会になる。(栄養教諭らは)大変な条件で仕事していると思うが熱意が大事。できることがあればお手伝いしたい」と話した。

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