接触確認アプリ「COCOA」最新版リリースも一部不具合残る

 Android版で、基本機能である濃厚接触の可能性通知の機能がまったく動いていなかったことが明らかになっていた厚生労働省の接触確認アプリ「COCOA」。18日午後、iOSとAndroid版の最新版「1.2.2」の配布が開始されたが、この最新版にも通知がされない可能性や、定期的にアプリを再起動しなければならない不具合が残っていることが明らかになった。

iOS版とAndroid版ともにアップデートも、不具合完全解消にはいたらず

 18日午後ダウンロード可能となった最新版「1.2.2」は、iOSとAndroid版の両方が用意されているが、それぞれに別の不具合が残り、解消されていないことがわかった。

 まずiOS版の1.2.2では特に大きなアップデートはなされていないもようだが、厚生労働省が公開しているCOCOAのホームページによると、iOSのバージョンが iOS13.5の端末では接触についての通知を受け取ることができないケースがあることが分かったという。iOS14以上では通知を受け取れることが確認できているとし、OSを最新版にアップデートすることを求めている。

 さらに、改良のため開発コードを公開しているGitHubの掲示板で、iOSでも何らかの原因で接触通知が機能していないケースがあるとの指摘があることを認め、順次調査を行うとしている。つまりこの最新版では解消できていないということだ。

 Android版では、批判の対象となった、接触通知がまったく機能していなかった不具合については解消したとしているものの、接触通知の根拠データとなる接触情報の処理がうまくいかないケースが判明しているとし、この対策のため、ユーザーにアプリを定期的に再起動することを求めている。速やかに通知を受け取るためには、1日1回程度の再起動が必要だとしている。

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