高校生平和大使らに感謝の返信 核禁条約批准など4カ国・地域から

ニュージーランドなど4カ国・地域からの返信を手にする西村さん(左)と大隈さん=長崎市役所

 高校生平和大使と高校生1万人署名活動実行委員会が核兵器禁止条約の署名・批准国の在日大使館などに送った激励の手紙に対し、4カ国・地域の大使らから核廃絶活動への感謝や、協力姿勢を示した返信が届いた。平和大使の2人が18日に長崎市役所で記者会見し、発表した。
 1月22日に発効した核禁条約の署名数は現在86、批准数52。高校生は1月にこうした国々の大使館などに手紙を送り、批准済みのニュージーランド、ベネズエラ、パレスチナ自治政府、署名済みのアンゴラから返信が届いた。
 ニュージーランドは、高校生を含め「あらゆる世代の努力」で核禁条約が誕生したと強調。パレスチナは高校生の活動への協力姿勢を示した。ベネズエラ大使は平和への思いをつづり、妻でソプラノ歌手コロンえりかさんが参加した長崎ゆかりのCD「被爆のマリアに捧(ささ)げる賛歌」も添えた。
 会見した第23代高校生平和大使の西村優香さん(活水高3年)と大隈ゆうかさん(N高2年)は、新型コロナウイルスの影響で核廃絶を求める署名活動が制限される中「思いが伝わった。少しでも行動してよかった」などと語った。今後、返信は増える見込みという。

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