柳田、千賀、東浜らは開幕に間に合うか? 鷹の主力リハビリ組の現状は…

ソフトバンクの千賀滉大、柳田悠岐、東浜巨(左から)【写真:福谷佑介】

現在、ソフトバンクの支配下選手でリハビリ組にいるのは投手6人、野手5人

2月も終盤となり、プロ野球のキャンプも終わりが見えてきた。対外試合も本格的にスタートし、選手たちはここから実戦を通して、開幕に向けて調整を行っていくことになる。

2年連続のリーグ優勝、5年連続の日本一を狙うソフトバンクも23日から対外試合がスタート。西武と対戦し、周東佑京内野手が2安打を放つなど、ポジションを争う若手選手がアピール合戦を繰り広げた。

そのソフトバンクで気がかりなのが、故障者たちの状態だろう。現在、主砲の柳田悠岐外野手、エースの千賀滉大投手をはじめ、東浜巨投手や今宮健太内野手、高谷裕亮捕手ら多くの主力選手がリハビリ組で調整している。

果たして彼らは開幕に間に合うのか。気を揉んでいるファンも多いことだろう。

現在、リハビリ組にいる支配下登録選手は野手5人、投手6人。野手は柳田、今宮、高谷に加えてドラフト2位ルーキーの笹川吉康外野手と頸椎の手術からの復帰を目指す九鬼隆平捕手。投手は千賀、東浜に加え、甲斐野央投手、渡邉雄大投手、板東湧梧投手、松本裕樹投手という面々となる。

今宮は復帰目前、柳田もバッティングには影響なし

主力の中でまず、復帰が近いのは今宮だ。ふくらはぎのコンディション不良で別メニューで調整していたが、すでにB組とほぼ同じメニューを消化。シートノックにも入っており、近くB組に合流し、実戦にも入ってこられそう。また、松本もすでに打撃投手に登板しており、こちらもリハビリ組卒業の日も近い。

膝の手術からの復帰を目指す高谷も打撃練習はB組の選手たちと一緒に行っており、ブルペンで投手のボールを受けるなど回復している。こちらも開幕までには復帰できそうだ。

アキレス腱のコンディション不良でリハビリ組スタートとなった柳田は別メニューが続いているものの、バッティングに影響はないよう。フリー打撃でも持ち前のフルスイングで特大弾を放っている。まだ、ダッシュなどのランニングメニューの段階が進んでいないが、開幕までには復帰できる見通しだ。

ふくらはぎのコンディション不良の千賀はブルペンでの投球練習を再開。すでに150キロを超えるボールを投げ込んでおり、ピッチングに関しての影響ない。ただ、柳田同様にランニングの強度を上げていっている段階にある。

東浜、板東、渡邉雄はブルペンでの投球練習を再開

12月下旬に新型コロナウイルスに感染し、調整が遅れていた東浜もブルペンでの投球練習を再開。ただ、投球の強度は千賀よりもまだ弱い。ここからの調整ペースの上がり方次第ではあるが、現状では千賀、東浜は開幕時は不在となる公算が大きい。

板東と渡邉雄もブルペンでの投球練習を再開させ、近く捕手を座らせての本格的な投球練習に移行できそう。2人は肘の故障明けのため、今後も慎重に段階を進めていくことになりそうだが、ここまでは順調に回復している。

2019年に65試合に登板しながら、昨季は右肘の故障で登板なしに終わった甲斐野はキャッチボールの距離を伸ばしていっている段階。現時点で投球距離は50メートル超まで伸びているが、慎重に進めていっているためか、まだブルペンには入れていない。

こう見ると、野手の柳田、今宮、高谷は開幕時には1軍メンバーに名を連ねていられそう。松本も開幕時には復帰しているだろう。その一方で千賀、東浜は厳しいか。いずれにせよ、彼らの今後の順調な回復、調整を願いたい。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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