男子テニスの世界ランキング45位・錦織圭(31=日清食品)は1日(日本時間2日)、ABNアムロ世界テニス・トーナメント(オランダ・ロッテルダム)の1回戦で、同19位のフェリックス・オジェアリアシム(20=カナダ)を7―6(7―4)、6―1で撃破。約5か月ぶりとなる今季初勝利を挙げ、初戦を突破した。
日本のエースが久々に躍動した。第1セットは序盤からサービスゲームのキープを続ける一方で、身長193センチを誇る若武者の強力サーブに対してブロックリターンを多用してしのぎ、ブレークを許さない。そのまま一進一退の攻防は続き、6―6のままタイブレークに突入。この大事な場面で出色のリターンエース、お家芸のバックのダウンザラインなどスーパーショットを連発。1時間7分の熱戦となった最初のセットを奪った。
第2セットは一転して一方的な展開だ。ファーストゲームを幸先よくキープすると、第2ゲームをラブゲームでブレークして勢いに乗る。徐々に相手のスピードにアジャストしてペースをつかみ、第6ゲームもブレーク。迎えたサービングフォーザマッチ(キープすれば勝利)の第7ゲームではこの試合初めてのサービスエースを繰り出してラグゲームでキープ。エース7本と叩き出した〝剛〟の若武者に対し、経験と熟練の技で圧倒した。
今季は1月のツアー団体戦ATPカップ(オーストラリア・メルボルン)で2連敗、2月の全豪オープン(同)では2015年全米オープン以来となる4大大会初戦敗退といいところがなかったが、ようやく白星をゲットした。
ランキングを45位まで下げ、日本のファンを心配させてきたが、ここからケイが復活ののろしを上げる。