3三振デビューの大巨人・秋広「62年ぶり開幕スタメン」に〝追い風〟

3三振のホロ苦デビューとなった秋広

202センチを誇る〝超大型〟巨人・秋広優人内野手(18=二松学舎大付)の62年ぶり快挙は実現するか――。本拠地・東京ドームでの今年初実戦となる3日のヤクルト戦に「8番・一塁」でスタメン出場したドラフト5位新人はマクガフ、原の前に空振り三振を喫し、今野には見逃し三振と3三振のホロ苦デビューとなった。

それでも原監督は「まあまあ」と報道陣を制し「肥やしになっていますよ。それでいいと思います。結果を気にするところはない」と、4日に卒業式を迎える新人に温かい視線を送った。

実際、今の秋広に必要なのは一軍の球を打席で1球でも多く見ること。本人も「結果は出ませんでしたが、いただいたチャンスを無駄にしないためにも、早くプロの投手に慣れてチームに貢献したいです」と前向きだ。

秋広には球団では1959年の王貞治以来62年ぶりとなる高卒新人での開幕スタメンがかかる。快挙に向けたハードルは高いものの、追い風が吹いているのも確か。一塁でのレギュラーが確実視されていたメジャー196発のジャスティン・スモーク内野手(34=前ジャイアンツ)は新型コロナ禍の影響で来日のメドが立っていない。チームでは「(左翼候補の)テームズは3年間(14~16年)の韓国リーグ経験があり、キャンプなしで日本に順応できるかもしれないけど、米国経験しかないスモークには時間が必要」(球団関係者)と来日後もスモークにはかなりの準備期間が必要と見られている。

現状でのライバルはチーム最年長野手の中島だろう。沖縄での対外試合では3試合で5打数3安打と結果を出しており、秋広は打棒で逆転するしかない。

2日に東京ドームを訪れた長嶋茂雄終身名誉監督からは直接指導を受けた。この日の第1打席ではアニメ「進撃の巨人」の主題歌「紅蓮の弓矢」で登場するなど、球団を挙げて猛プッシュされている。18歳がプレッシャーを跳ねのけ、期待に応えられるか見ものだ。

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