【新型コロナ】花火に込める「ありがとう」 神奈川・平塚市立中3年生が卒業企画、8日打ち上げ「地域を明るい気持ちに」

学校生活の最後の思い出に打ち上げ花火を企画した3年生=平塚市立大野中学校

 平塚市立大野中学校で8日、卒業を祝う花火が打ち上げられる。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で学校行事が相次いで中止となったため、中学3年生が最後の思い出づくりに企画。門出の春夜に、謝意と決意を込めた大輪を咲かせる。

 同中では昨年から、運動会や文化発表会、修学旅行などの行事が中止となった。そこで例年にない卒業記念行事を行おうと、3年生が昨年12月に実行委員会を発足させ企画を練った。今月11日の卒業式を前に、劇などのレクリエーションで同級生と最後の交流を図り、フィナーレとして花火を打ち上げる。

 打ち上げは厚木市の花火製造会社に依頼し、午後6時半ごろから校庭で65発を打ち上げる予定。感染対策を講じた上で保護者を招待する。地域住民にも感謝の気持ちを届けようと、卒業生がチラシを作製して案内した。

 3年の桑原由茉さん(15)は「学校全体がどこか暗くて、物足りなさを感じていた。悔しさも含めて花火に込めて打ち上げたい」。実行委員長の丸山恵仁郎さん(15)は「お世話になった全ての人が明るい気持ちになってくれたらうれしい。最後に大きな思い出の一ページを刻みたい」と話している。

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