中日の開幕投手・福谷は3・26広島戦に沈着冷静「100点満点にしようと思っていない」

中日の開幕投手に内定した福谷

開幕投手に内定している中日・福谷浩司投手(30)が恐ろしいほど落ち着いている。3・26広島戦(マツダ)に自然体で臨むという。

9年目にして初の大役だが、とにかく沈着冷静だ。反響について「すごくありました」と言いながらも「(メールやLINEで)『おめでとう』と言われて、なんて返事を返していいのか正直分からなくて。一応『ありがとう』と返しましたけど、まだ始まってもいないし、まず開幕をケガなく無事に迎えることに集中している段階。ケガさえしなければ…と言われてもケガするかもしれないし、毎日そのリスクと戦っている」と浮かれた様子は微塵もない。

開幕戦で投げ合う広島・大瀬良とは2011年の日米大学野球で同じ釜の飯を食べて以来の仲。「僕が3年(慶大)で彼は2年(九共大)だったけど、その時点で『もうかなわん』と思った。真っすぐの威力、変化球の完成度、コントロール、取り組む姿勢とか、理想とする選手の一人。年下だけど、すごく尊敬しているし、彼みたいな投手と投げ合えるのは幸せ」と対決を楽しみにしている。

一方で「僕が投げる相手は(大瀬良)大地ではなく、カープ打線なのであまり意識していない」と現実も直視している。昨季の広島戦は3試合に登板して2勝0敗、防御率0・47と抜群の相性の良さを誇ったが「得意な意識はない。ふたを開けてみないと分からない」と油断することもない。

「ある意味、ルーキーみたいな気持ちで目の前の試合に集中していくスタイルでいきたい。逆に開幕に100点満点にしようと思っていない。だんだん良くなっていけばと思うし、もちろん今の時点でも求めるものは求めていく」。このまま気負うことなく調整を続けて開幕戦を迎え、今季は先発ローテを1年間守り抜く覚悟だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社