広島ドラ1・栗林に「守護神」を推す声 一発勝負の都市対抗で鍛えたハートが強み

力投する栗林

広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)が守護神を引き寄せる好投だ。10日に行われた阪神とのオープン戦(甲子園)では8回に登板。あっさりと三者凡退に抑え「緊張をコントロールできて球自体もいっていた」と手応えを口にした。

抜群の安定感で対外試合の無失点記録を「5」に伸ばしたルーキー右腕にチーム内は“ストッパー就任”を推す声であふれている。へロニモ・フランスア投手(27)の右ヒザ手術による離脱で新たな守護神探しが必須となったが「栗林は社会人で一発勝負の都市対抗では会社の看板を背負って投げるという緊張感を味わってきてる。負けられない戦いを経験しているのは抑えをやる上でプラスになる」(チーム関係者)とドラ1右腕への期待が高まっているのだ。

また「いろんな場面で登板する可能性があるセットアッパーよりは抑えのほうが身体的には楽な面がある。即戦力といっても新人なのである程度、出る場面が決まっているほうがいい」(同関係者)と栗林の身体的な負担を考慮しても勝ちパターンの7、8回よりもストッパーが適任だという。

この日、人生初となる甲子園球場のマウンドでも緊張するそぶりもなく堂々とした投球を披露したルーキー右腕に佐々岡監督も「最初のマツダでの登板は力んでいたが、落ち着いてきた」とべたぼれ。「リリーフをやる以上は勝ちパターンで投げさせてもらえるようにやっていかないといけない」という栗林の大抜てきが現実味を帯びてきている。 (

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