長崎駅ビル 全面開業2023年秋に JR九州、計画前倒し方針

 JR九州が長崎駅(長崎市尾上町)隣接地に整備する新駅ビル計画で、2025年度の全面開業時期を23年秋に前倒しする方針であることが12日、関係者への取材で分かった。22年秋の九州新幹線長崎ルート暫定開業からできるだけ間を置かず、開業効果を高める狙いがあるとみられる。
 新駅ビルは13階建て(高さ約60メートル)で約11万4千平方メートル。2019年12月に発表した計画では、23年春に商業フロアの一部やオフィスフロア全体、駐車場の一部を先行して開業。25年度に外資系高級ホテル「マリオット・ホテル」など残り部分を含めたグランドオープンを目指すとしていた。だが新幹線の暫定開業と期間が空くため、工事計画を見直したもようだ。
 高架下(約4千平方メートル)の商業施設の開業前倒しも検討。当初は、特産品などの物販店や飲食店を入居させ、新幹線暫定開業に合わせて開業する予定だった。市のMICE(コンベンション)施設「出島メッセ長崎」と別企業の外資系高級ホテル「ヒルトン長崎」が駅に併設し今年11月に開業するため、JR九州は高架下の開業を早め、関連需要を取り込む考えとみられる。


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