チーム打撃のお手本!広島・田中広が適時三塁打 開幕に向け手応え「ひざの不安は全然ない」

適時三塁打を放つ広島・田中広輔

広島・田中広輔内野手(31)がお手本となる打撃を披露した。13日に行われた日本ハムとのオープン戦(マツダ)に「1番・遊撃」で先発出場した選手会長がチーム方針を体現したのは6回だった。無死一塁の場面でフルカウントから日本ハム・金子の投じた直球を引っ張ると打球は右翼フェンスを直撃。スタートを切っていた一塁走者・林が一気に生還すると田中自身も三塁を陥れた。

走者を進めることを優先するチーム打撃に徹した田中広は「結果的に長打にはなったが、あそこは右方向に打ちたかったので飛んだ方向はよかった。(走者が)入れ替わってもいいという気持ちでいった」とキッパリ。キャンプ中からケース打撃を取り入れ、1点にこだわる攻撃を徹底する河田ヘッドは「広輔が上手いこと右翼方向へ打ってくれた。あれが二、三塁にとどまらず1点入ったのは大きかった」と評価した。

右ヒザ手術明けだった昨年は手探り状態で満足のいく調整ができなかったが、今年は順調そのもの。「ひざの不安は全然ない。全然疲れ具合や次の日の回復が違う」と手応えを口にする。首脳陣は1番として期待を寄せており「出塁率が大事。あとは簡単に終わらないとか球数を投げさせること。いろんな場面でやることが変わってくるのでしっかりやっていきたい」と本人も腕をぶす。

矢野雅哉内野手(22=亜大)や羽月隆太郎内野手(20)ら若手の台頭を「すごくいい緊張感でやれている」と歓迎しつつ「シーズンはそんなに甘くない。若い子は分からないことも多いと思うのでアドバイスができるようにしたい」という。今季も選手会長としてグラウンド内外でチームをけん引するつもりだ。

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