水かけ菜「おいしい漬け物に」 神奈川・南足柄で収穫時期迎える

地元住民が水かけ菜を収穫した=南足柄市矢倉沢

 神奈川県南足柄市矢倉沢・地蔵堂地区の住民有志でつくる「金太郎会」が栽培する「水かけ菜」が、収穫時期を迎えた。会長の佐藤廣理さん(67)は「今年は上出来。おいしい漬物になる」と話している。

 水かけ菜は秋から春にかけて育てられるアブラナ科の野菜で、同地区と金時山を挟んで接する静岡県の小山町や御殿場市などで多く栽培され、主に漬物として加工されている。

 10日午後、同地区の「金太郎の畑」で、会員ら10人が水かけ菜の茎や葉を摘み取り、水洗いをして塩漬けにした。4、5日ほど漬け込んで完成する「水かけ菜漬」は冷凍保存し、同所の「金太郎の遊び石休憩所」などで4~5月ごろ販売する予定という。

 同会は地域活性化を目指し2017年から、金時山の豊富で上質な水を生かして水かけ菜の栽培を開始。今シーズンは降雪が少なく順調に育ったといい、計112キロを収穫した。

 同県出身で現在は同地区に住み、会員を指導した和田繁子さん(86)と和田之江さん(77)は「みんなが協力してくれるのでとてもうれしい。経験を次の世代につないでいけたら」と話している。

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