台風で浸水被害の川崎・市民ミュージアム、収蔵品1204点さらに廃棄へ「活用できる見込みない」

水に浸かり修復不能となった漫画雑誌

 2019年の台風19号による川崎市市民ミュージアム(同市中原区)の地下収蔵庫浸水被害を巡り、市は15日、被災した収蔵品約22万9千点のうち、わら人形26点と戦後の漫画雑誌1178点を廃棄処分すると発表した。カビや虫が発生し、史料として活用できる見込みがないと判断した。他施設には収蔵されていない漫画雑誌も含まれている。

 わら人形は、中原区の神明神社のしめ縄である「藁(わら)大蛇」や、企画展のために委託制作した道祖神像など。漫画雑誌は1949~2006年に出版された少女、少年、青年が対象の雑誌で、市が国会図書館など漫画雑誌を収蔵する全国約20施設を調べたところ、他施設にない130点も含まれた。

© 株式会社神奈川新聞社