SDGsの日

 12月31日の午後11時37分ごろ-と言うから、1年の最後も最後、そろそろ紅白歌合戦の勝ち負けが決まる頃だ。長い地球の歴史を「1年間」に置き換えると、私たち人類が登場したのは…という有名なたとえ話がある▲そのわずかな間に私たちはこんなに問題を引き起こしてしまった、こんなにもやり残した宿題がある、このままでは次のお正月が来ない…国連が2015年に採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」は、そんな軌道修正のためのリストだ▲「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「質の高い教育をみんなに」…設定された「17」のゴールは、どれも異論の余地がないほど正しく、しかし、言葉でいうほど簡単とは思えず、残された時間は短いけれど▲千里の道も一歩から、急がば回れ、情けは人のためならず-。幾つかのことわざが頭に浮かぶ。たとえほんの少しでも一人一人が一度に変われば、社会や世界はきっと劇的に変わる▲3月17日は「みんな(3)で考えるSDGsの日」。紙面のあちこちで県内の企業・団体の意欲的な取り組みを紹介している。長崎新聞も「SDGs宣言」▲変化の可能性を信じて、自分にできる何かを探し、確かな歩幅で少しずつ-皆さんの背中を追って。新参者です。よろしく。(智)

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