ヤクルト・奥川の開幕3戦目先発が決定 まずは場数踏め

力投する奥川

危機感を募らせている。ヤクルトは21日の西武戦(メットライフ)に6―8で逆転負け。オープン戦は13試合で3勝9敗1分けの最下位に終わった。チーム防御率は12球団でワースト2位だ。

高津監督は「うまくいったところもいかなかったこともあるんですけど、ケガ人が出たり体調がすぐれない人が出たりというのがちょっと残念ですね」と総括。その上で「開幕までにベストな状態にできたらいいと思う」と話した。

この日の先発・奥川が5回途中6安打3失点の粘投を見せたことで、指揮官は「28日の日曜日に先発します」と開幕3戦目の阪神戦(神宮)先発を明言。これにより開幕ローテーションは固まりつつある。しかし、チーム内には投手陣の問題を指摘する声がある。

「現段階ではローテはいるけど、うちは誰かがダメだった時に“次”の投手が二軍に待機している状態じゃないからね。試合で打たれても『じゃあ他の投手に』とならないところが厳しいところ」(ヤクルト関係者)

ただ、悪いことばかりでもない。奥川に対し指揮官が「育成させる、することであったり、いろんな意味のこもった2021年のシーズンだと思っている」と話したように、若手にチャンスを与える機会が増えそうだからだ。

チームは昨季まで2年連続最下位。チーム防御率も19年が4・78、20年4・61で2年連続で12球団ワーストと、とにかく投手陣を整備しないことには浮上は見込めない。奥川をはじめ、今季は若手にとにかく場数を踏ませるシーズンとなる。

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